スライド1 読みに困難を持つ子も 夢中になって読書を楽しめる 〜ICTが学校図書館の「あたりまえ」を変えていく〜 安来市立荒島小学校 井上賞子 スライド2 学びにくさのある子達への支援 ・以前に比べれば認知されてきている ・市販の教材の中にも、そうした視点のあるものが増えてきている ↓ ・学校の「あたりまえ」は変わったのか? ・彼らが「いる」ことは教育活動の前提になっているのか スライド3 学校図書館は? ・読書バリアフリー法が成立 ・すべての学校に読みに困難を持つ子がいると考えられる ・個別の指導計画がほとんどの学校で作成されている ↓ ・学校図書館には「紙の本」しかないのが「あたりまえ」のままではないか スライド4 読むことに困難がある子にとっての読書の大切さ ・読むことに困難のある子ども達の学習支援に関わっていると、「読むことの苦手さ」から派生 した課題を多くの場面で感じる。「すらすらと読めない」という状況は、読書の負荷を高くし、 文字を通じて新しい言葉に触れる機会を圧倒的に減らしてしまう。その機会の少なさのため起 こってくる語彙の獲得経験の少なさや、文章からの状況把握の難しさが、本来、問題がなかったはずの「理解」にも大きく影響してしまう子ども達もいた。 スライド5 読むことに困難がある子にとっての読書の大切さ ・「読むことの苦手さ」があるからこそ、より「読書」は重要だ。しかし、なかなかその環境 を整えることは難しかった。「読んでもらえばわかるから読み聞かせが大好き」と言っていた 子ども達も、成長とともに「誰かがいないとできない」読書に対して辛さを感じていった。 スライド6 「読書がキライ」は本当か? ・図書館に行ってもうろうろするばかりで本を手に取ろうとしない子 ・パラパラとめくり始めてもすぐにやめて他の本を手に取る子 ・借りた本を読まずに返す子 ※もしかしたら「読めない」のかも その子たちに適した「読書環境」は整っているのか? スライド7 「子どもは本が好きなはず」に追い詰められる ○全校をあげての読書活動 ・おすすめ本リスト ・読書ノート、よみーるの強要 ・読書名人の表彰 などなど ※全員が図書館の本を「読める」ことが前提なのに、読みに困難を持つ子への手立てはないままに行われている現状 スライド8 「学校のあたりまえ」を変えたい →学校図書館は、どの子にとっても有効な読書環境になっている? スライド9 A小 図書館での取り組み ・日常の読書に「リーディングトラッカー」を活用する ・わいわい文庫を導入する スライド10 リーディングトラッカーの活用 自作のリーディングトラッカー。透明度、幅などは複数用意 使っている場面 黒定規を当てて読んでいる場面 スライド11 わいわい文庫の活用 環境設定 1台ずつ独立した場所に3カ所設置した スライド12 わいわい文庫とは? ・わいわい文庫は、公益財団法人伊藤忠記念財団が製作した「マルチメディアDAISY図書」の愛称 スライド13 わいわい文庫とは? スライド14 共通してみられた姿 ・読み聞かせでは熱心に聞いているのに、自分からは本を読むことのなかった子ども達が、とて も興味を示し、ガイドと音声を手掛かりに読み進めていく様子が見られた。 ・物珍しさで終わらず、継続して図書館に通い、続きを読むことに意欲的な様子が見られた。 ・デイジーで読んだ後、書籍でもう一度読んだり、気に入ったお話はまたデイジーで読みたがるなど、読み込んで楽しんでいた。 ・「もっと読みたい」「違うお話はないか」と尋ねてきた。 スライド15 しかし・・・ ・効果は感じられたし、救われた子どもたちもいたが、関わっていた職員が転勤すると、継続した取り組みにならなかった。 ・特別なものを使って、特別な手順でする読書に対してハードルを感じている子もいた。 スライド16 B小 個別の場での取り組み ・音を補っての読書の日常化 ・「選ぶ」楽しみが意欲を支える ・個に応じた読書環境の設定 スライド17 発信にも受信にも消極的で活動が継続しなかったAさん 「伝わる」「できる」の体験を重ねて、学習や学校生活へ安心感が持てる スライド18 Aさんの入学時の状況 【読む】 ・自分の名前も、判別できない。読める文字は0で入学。 【書く】 ・自分から鉛筆を持った経験がほぼない。 ・文字だけでなく、絵を描くこともしなかった。 【話す】 ・吃音と幼児音があり、早口で不明瞭。 ・声をかけられても、反応を返さず黙って立ち去ることも多い。 ・自分から話しかけたり、何かを求めたりすることはあまりない。 【聞く】 ・理解言語は多いように思われたが、注意の継続が困難で多動傾向もあり、その場にいても聞いていないように見える。 スライド19 力をつけていった部分・課題が残った部分 読む ・初見の文章でも、読めるようになった ・漢字や特殊音節も、正しく読むことができる ・長文になると音がないと内容がイメージできにくい ・語彙が少ない 書く ・ひらがな、カタカナ、学年で習う漢字は習得し、正しく使える ・短い文章なら、自分で考えて書くことができる ・漢字の画数が増え、文章の量も増える中で、手書きでは形が取れないことが増えている スライド20 わいわい文庫導入の準備 事前の準備 @ポスターには書影ごとにナンバーを打っておく 「・年のVer・の・番」とわかるように Aデータを圧縮し、年度とVerで階層を作ったフォルダに保存。@に合わせてデータ名にナンバーをつけておく 児童の操作 @書影ポスターが設置された専用の閲覧台から、めくって本を選ぶ ASDカードからデータを読み込み、アプリで開く スライド21 言葉の塊をとらえる、 音を手掛かりにイメージを広げる ・「自分で読みたいものを選ぶ」ことで読書への意欲づけにつなげたいと考え、一覧性の高い「わいわい文庫ポスター」を使っての提示を試みたところ、「この中ならねぇ・・」と言いながら読みたい本を選ぶ姿が見られた。 ・読んだ本にシールをはって、「次はどれがいいかな」と声をかけると、「あとはねぇ・・」と考えながらポスターの画像を見比べて「これがいい!」と選ぶことができた。 ・「シールが4枚になったよ!」と、振り返って喜ぶ姿も見られた。 スライド22 言葉の塊をとらえる、 音を手掛かりにイメージを広げる 「絵本が読み放題!知育アプリPIBO」 ・何百冊もある絵本から、読みたいものを選ぶことができる。 ・音声の読み上げがあり、ハイライトはないが、自分で絵本の文字を追いながら聞くことができる。 ・デイジーの時のように、音声を聞きながら、自分で文字を追ってかぶせ読みしていた。 スライド23 読み放題 1日1冊読んで、スクリーンショットと一言感想を記録 「今月のベスト3」を決めて、簡単に記録 どれにしようかな こんなに読んだよ! 一番面白かったのはね・・・ スライド24 追視の困難が顕著でガイドを追うことも辛かったBさん 本人にあった読書環境を整える スライド25 特別支援学級 通常級 一年 特別支援学級 学習と生活のほとんど 通常級 体育・音楽 二年 特別支援学級 国語・図工・自立 通常級 多くの学習と生活 三年 特別支援学級 国語の一部 通常級 学習と生活のほとんど 四年 特別支援学級 困った時 通常級 学習と生活のほぼすべて 五年 特別支援学級 代替スキル 通常級 学習と生活のほぼすべて スライド26 2年生までのICTの果たした役割 ・常に「音」の情報を持ちながら学習していくことができた。 →文字と音の一致が効率的に促された ・間違いを見られることのストレスがないため、安心して繰り返して学習することができた。 →定着へつながった スライド27 力をつけていった部分・課題が残った部分 読む ・短ければれば、初見の文章でも、読めるようになった ・長文になると音がないと内容がイメージできにくい ・頻繁に読み間違う ・どこを読んでいるかわからなくなる ・過度に疲れる 書く ・ひらがな、カタカナ、は習得し、正しく使える ・短い文章なら、自分で考えて書くことができる ・漢字はお手本を見ながらでも間違うことがある ・書くのに過度に時間がかかる ・自分の書いた文字を後で読み返すことが難しい スライド28 中学年の頃 ・困難の大きな部分には代替え手段が使えるように体験を積み重ねてきたが、中学年の時点では、その必要性を本人があまり自覚していなかった。 得意じゃないけど、読めるし書けるから大丈夫 スライド29 高学年になって ・5年生になり、読み・書きともに情報量が増えると、一斉指導に参加することが少しずつ難しくなっていった。読むこと書くことへの拒否感も強くなり、代替えの必然が顕著になってきたため、2学期から週1時間の個別指導を行った みんなみたいにすらすら読めないしわからない。書くのはもっと嫌 スライド30 音の補い ・学習者用デジタル教科書の導入 →国語と社会で導入 →個別の場で操作方法を練習し、教室で活用 ・OCR機能を使って音声化 四隅を固定できるようにした透明な板。 本の厚みに合わせて調整できるので、厚い本でも平らに開いて固定できる 片手で端末を保持して撮影することが難しい子のための端末を置く台。置くだけで机と並行になるので画像がゆがみにくい スライド31 読書への取り組み 事前の状況と当初の介入 読む場面を嫌い、自分から読もうとしない。音読はできるが読みとばしや勝手読みも多いため、不注意が高く、文字をうまく追えないため、読むことが困難になっているのではないかと思われた。デイジー教科書やデイジー図書の提案は早くからしていたが、進んで手に取ることはなかった スライド32 読書への取り組み 方針の修正 ・読書への拒否感も強くなっていたため「読みやすい表示」を模索したが、「文字を追っていく」ことの負担感は軽減しない様子だった。 ・オーディオブックを試行したところ、「これだとしんどくない」と初めて肯定的な感想が帰ってきた スライド33 音の補い オーディオブックの導入 オーディオブックの導入 ・初めて読んだのは、学級で行っていた「読書ビンゴ」のリストにあった宮沢賢治の「よだかの星」だった。一読で内容をつかむことができ、満足げな様子だった スライド34 音の補い オーディオブックの導入 読書へ対する姿勢の変化 音の情報があれば理解できる ↓ +文字 目で追いながら ↓ 疲れる 続けられない 音の情報があれば理解できる ↓ 音だけ ↓ これなら続けられる 楽しい スライド35 音の補い オーディオブックの導入 読書へ対する姿勢の変化 音の補いがあれば大丈夫と思われていたころ 読んであげるから、目で追っていこうね 音の補いがあっても、目で追っていくことがつらいと理解されてから これ読んで! スライド36 音の補い オーディオブックの導入 「読みたい本」を読むへ ・11月の終わりにオーディオブックのリストを見ながら「読みたい本」を探していたところ、「ハリーポッターは無理?」と呟いた ・ハリーポッターは500ページ近い長編で、小学校の図書館の読み物の中でも最も分厚い部類の 書籍であり、これまでの状況であれば、手に取ることもなかっただろうと思われた ・13時間弱になる長編だが1月かけて読みきり、続巻を読み進め、卒業までに6巻まで読み切った スライド37 貸出冊数の推移 4月 同学年の平均貸出冊数11.56 対象児の貸出冊数0 5月 同学年の平均貸出冊数9.6 対象児の貸出冊数2 6月 同学年の平均貸出冊数7.26 対象児の貸出冊数3 7月 同学年の平均貸出冊数8.3 対象児の貸出冊数0 9月 同学年の平均貸出冊数9.47 対象児の貸出冊数0 10月 同学年の平均貸出冊数12.56 対象児の貸出冊数8 11月 同学年の平均貸出冊数11.17 対象児の貸出冊数7 12月 同学年の平均貸出冊数13.17 対象児の貸出冊数7 1月 同学年の平均貸出冊数6.69 対象児の貸出冊数4 2月 同学年の平均貸出冊数4 対象児の貸出冊数6 3月 同学年の平均貸出冊数3.47 対象児の貸出冊数6 対象児の貸出内訳 10月 オーディオブック4 紙の図書4 11月 オーディオブック4 紙の図書3 12月 オーディオブック4 紙の図書3 1月 オーディオブック4 紙の図書0 2月 オーディオブック4 紙の図書2 3月 オーディオブック3 紙の図書3 スライド38 「読書」が成立しない状況 ・追視の困難、不注意、デコーディングの困難等が疑われる ・「音の支援」のある読書環境へ ↓ 音とガイドの支援のある わいわい文庫の導入 ・日常的な読書は成立しなかった ・ガイドがあっても追視が過度の負担になっていることが判明 ↓ オーディオブックの導入 ・「読みたいものを読んで楽しむ」ことが日常に スライド39 B小での取り組みのまとめ 「読むことに困難がある子」も活用できる インクルーシブな学校図書館を目指して 松江市立意東小学校 パナソニック教育財団 2019年度 実践研究助成 優秀賞 パナソニック リーフレット スライド40 しかし・・・ ・効果は感じられたし、新しい手応えもあった。 ・AさんBさん個人の読書は、その後も日常的に続いている。 ・しかし、ここで整備した環境での取り組みは広がっていかなかった。 ・オーディブルの書籍は高額で、予算の裏付けなしには整備が厳しかった スライド41 A小でもB小でも取り組みが継続しなかったのはなぜだろう? ・再生端末の準備や、そこへのアクセスの準備が大変な上、個人任せになっていた。 ・気軽に自分のペースで本を選べる環境になっていなかった(予算も端末も) ・多様な読書のありようやそのための方法の必要性について、啓発が十分でなかった。 ・学校の「あたりまえ」は、「紙の本」だから。 ・多くの子は、「今まで通り」で困らない。 スライド42 音の支援のある読書環境を目指して ・「選ぶ」楽しみが持てて ・アクセスがスムーズで(予算も端末も) ・読書記録としても残って ・紙の本と同じ評価が受けられる 色々やってみたけど、 なかなか難しい・・ 難しいと継続しない・・ スライド43 音の支援のある読書環境を目指して ・わいわい文庫が国会図書館に! ・学校図書館経由で個人の端末に貸し出せる! ・オーディブルも豊富にある これなら行けるかも!! スライド44 荒島小 図書館と連携し、1人一台端末を活用しての取り組み ・図書館を経由して個人の端末への貸し出しを行う ・アクセスのしやすさが日常化を支える スライド45 荒島小学校図書館での読書バリアフリーへの取り組み ・リーデイングトラッカーの貸し出し ・わかりやすいイラスト付きニュース(ドロップニュース)のループ再生展示 ・マルチメディアデイジー図書の児童の個人端末への貸し出し スライド46 リーデイングトラッカー スライド47 ドロップニュース 平日に毎日届く、イラストとルビつきのわかりやすいニュース スライド48 マルチメディアデイジー図書の貸し出し スタート時 ○図書館の準備 ・学校図書館を「承認館」にするための申請 ・ChattyBooksのアカウント作成 ○児童側の準備 ・読みたい本を選ぶための書影ポスターの用意 ・対象児童の端末にChattyBooksのアプリをダウンロードし、アカウント情報を入力しておく スライド49 申請に関して 必要書類 @視覚障害等用のデータ送信承認申請書 A設置根拠を明記した文書 B図書館の活動状況がわかる資料 スライド50 @視覚障害等用のデータ送信承認申請書 ・国会図書館のホームページにある「視覚障害者等用データ送信サービス(図書館等向け案内)」のページから様式をダウンロードして記入 スライド51 A設置根拠を明記した文書 ・学校図書館の場合、学校設置条例など ・安来市の場合は「安来市立学校設置条例」がインターネットに公開されているので、それを提出 スライド52 B図書館の活動状況がわかる資料 このサービスは、著作権法で対象が定められたものであるため、以下の点について確認できる資料が必要 ・視覚障害者等=視覚障害その他の理由で通常の活字の印刷物の読書が困難な方(プリントディスアビリティのある方)へのサービスを実施する旨が明記されていること ・視覚障害者等であるかどうかを適切に判別し、該当しない方にはデータを利用されないような仕組みが整っていること スライド53 B図書館の活動状況がわかる資料 荒島小学校が申請の際に提出したもの ・特別支援教育コーディネーターが、本校の特別支援教育対象児童の状況と対象児童として個別の指導計画を作成するまでのプロセスと、その中に複数いる紙の本では読書が難しい複数の子どもたちに対して、このサービスをどんな場面でどんなふうに活用したい旨を記した書類を作成 ・特別支援学級の学級だより数枚(名前や写真などの個人情報は隠してコピーする) スライド54 申請してから ・書類に不備がなければ約一カ月で承認される ・承認されると書類が届く ・ログインIDやパスワードが届くので、その日から利用できる スライド55 ChattyBooksオンラインサービスでアカウントを作成 ・ChattyBooksオンラインサービスのホームページで新規登録してアカウントを作成する スライド56 ChattyBooksアプリを児童の端末にダウンロードし、アカウント情報を入れておく ・端末に合わせたアプリをダウンロードします IOSアプリ アンドロイドアプリ スライド57 貸し出しの実際 スライド58 貸し出しの手順 〜荒島バージョン〜 あくまで荒島小学校の状況での活用手順です。学校毎に係わり方が違うと思うので参考にしていただければと思います。 スライド59 貸し出しのシステム 読みたい本を選ぶ 従来の貸し出し 端末への貸し出し スライド60 貸し出しのシステム 従来の貸し出し 貸し出し→読書→返却→登録 スライド61 貸し出しのシステム 端末への貸出 わいわい文庫 がよみたいです  月 日 名前 貸し出し → 国会図書館からダウンロードし、学校のアカウントへアップ → 読書 → わいわい文庫 を、よみました  月 日 名前 返却 → 登録 学校図書館からの貸し出しとしてカウントされる スライド62 「よみたいですカード」を提出 ・子どもたちは、わいわい文庫の書影ポスターを見て読みたい本が決まったら、「よみたいですカード」を図書館に提出します ・書けない子の場合は、司書や教諭が代筆します スライド63 「よみました」カードを提出 ・子どもたちは、借りた本を読み終わったら、「よみましたカード」を図書館に提出します ・カードの提出を受けて、返却処理をします スライド64 音の支援のある読書環境を目指して 学校図書館が日常に カードを持っていくよ バーコードで登録してもらうよ 僕が読んだのはこの本なんだね スライド65 音の支援のある読書環境を目指して 学校図書館が日常に スライド66 Cさんのこと 介入前 ・知的障害特別支援学級在籍2年生 ・発語は少なく、独特の抑揚で話す ・こだわりが強く、折り合うことが難しい ・恐竜や魚の図鑑が好きで、名前を覚えているものも大人に「これは ?」と読んでもらいたがる ・文字の読み書きの学習には拒否的 ・なぞりがきはするが音につながっていない ・奇声を発したり机などを押して動かすことで不満を表す ・制止されると強く拒否反応を示す スライド67 Cさんの変化には ・読みたいものが選べる ・自分の端末で自分のペースで読める ・音があることで、内容がわかる ・何度も繰り返し読むことで、読める文字が増えていく 豊かな読書環境が整備できたことが大きく関わっているのではないか スライド68 こども夢文庫も利用できるように スライド69 通常学級にいる読みの困難を持つ子への貸し出しも開始 ・継続できるシステムになった ・わいわい文庫という方法があることの周知 →担任へ・・・職員研修の機会に →子どもへ・・ブルーディスクを使って ・気づきの広がり スライド70 市内の学校で情報を共有 学校図書館が送信承認館に ・島根県の送信承認館16館のうち、8館が安来市の学校図書館 どの子も利用できる学校図書館を広げていきたい スライド71 「国会図書館から貸し出さなくても、わいわい文庫のCDがあれば、そこからChattyBooksオンラインに送ればいいのでは?」と思われた方もおられると思います。 もちろん、それでも同じように貸し出しはできます。 しかし、どんどん国会図書館からの貸し出しを利用することで、「このサービスを必要としている子がたくさんいる」ことを示していくことが、読書バリアフリーの広がりにつながると考えています。 学校図書館で親しんだ読書の方法や本へのアクセスの手立ては、大人になっても公共図書館で利用できるものです。それは、紙の本では読むことの困難が大きな子たちにとっても同じだと思います。生涯にわたって読書を楽しんでいくために、学校図書館のバリアフリー化を今後も進めていきたいです。 スライド72 ICTという手立ては 学びにくさを補い学習内容へのアクセスを支える 子どもを変える(練習してスキルを獲得させる) 使いやすい手立てが選べる 「近道をする」というより「遠回りをさせない」ために有効 そうすることで学びのスタートラインに立てる 前提条件の負荷が減ることで内容に集中できる 以上