AccessReading

UD-Book教科書

原本に近いレイアウトである「固定モード」と文字だけの「行移モード」を使いこなそう!

UD-Book教科書について

広島大学が提供している「UD-Book教科書」(以下、「UD-Book」)についてご紹介します。

UD-Book公式サイト:https://home.hiroshima-u.ac.jp/ujima/onsei/



★製作者の氏間和仁先生(広島大学)からのコメント!

①対応学年と教科

②特徴

③UD-Bookでできること

④サンプルで試してみよう



★製作者の氏間和仁先生(広島大学)からのコメント!

教科書と同じレイアウトでハイライト付きで読み上げたいなどなど、とにかく多機能な,UD-Book教科書

UD-Book教科書はブラウザを利用してオンラインで利用することができる音声教材です。ダウンロードしてインターネットの接続がなくても利用できますが、最新のコンテンツを負担なく利用するためにはオンライン利用がお勧めです。

UD-Book教科書は、元になっている教科書と同じレイアウトを可能な限り再現した状態で表示でき(固定モードといいます)、ハイライト付きで、合成音声で読み上げます。読み方を指定していますから、読み間違いがほとんどありません。したがってレイアウトが重要な教科書を読み上げさせたい場合には有効です。

ハイライトの長さは、文節程度の長さ、句点単位、段落の長さで切り替えることができますので,文字と音の関係に注目したいときは短いハイライトに,内容の理解を中心に読みたいときは長めのハイライトに設定するなど,障害の程度や読みの目的に応じて設定できます。

UD-Book教科書は固定モードのほかに、文字のみを取り出した「行移モード」(ぎょううつしもーど)との併用も可能です。行移モードは文字のみの表示で,元の教科書のレイアウトの制約がないため、文字の大きさや行間隔の自由度がとても高いです。したがって、見えにくい場合は文字を大きく表示したり、文字同士が近づいて見えにくい場合は行間隔を広げたり、縦書きが読みにくい場合は横書きで表示したりなど,自由度の高い文字表示が可能です。

行移モードと固定モードは同じページを同時に表示できハイライトは両モードで同期して動きます。元になった教科書と同じレイアウトでハイライト付きで読み上げさせたいという場合は、まずこれを使うことが第一選択肢になると思います。



①対応学年と教科

UD-Bookは、小学校、中学校、高校の検定教科書を取り扱っています。

iPad、Windows、Chromebook、Macのブラウザソフトで閲覧でき、GIGAスクール端末の99.5%で利用可能です。また全学年全教科に対応していますので、幅広い方にご利用いただけます。

ただし、2022年度は、UD-Book提供初年度であることから、特にニーズの高い「国語」「社会」「道徳」の教科を優先的に製作し、順次その他の教科を対応するとのことです。詳細はUD-Bookのサイトをチェックしましょう!


「UD-Book教科書」の概要:https://home.hiroshima-u.ac.jp/ujima/onsei/1gaiyou.html



②特徴

UD-Bookの特徴をいくつかご紹介します!


原本教科書に近いレイアウト表示

UD-Bookは、原本に近いレイアウトである「固定モード」でハイライト付きで読み上げることができるため、授業中、教員の指示に対応しやすい教材です。

授業中や自学の際、原本の教科書のレイアウト情報が重要な場合があります。例えば授業中「28ページの上の写真を見てください。」といった指示に対応したり、自学中に「13ページの下の方の表だったよな。」といった具合に思い出したりすることはよくある場面だと思います。そんな時に原本表示があると便利ですね。

「紙の教科書に近いレイアウトがいいな」という方には、おすすめの音声教材です。




固定モードと行移モードを使いこなそう

固定モードで原本教科書に近いレイアウト表示をしつつ、行移モードはテキスト表示の画面として、フォントの拡大やフォントの種類、文字色、背景色、行間幅の変更など、見え方の調整が簡単に設定できます。

音声読み上げ機能を使うと、両方のモードでハイライト表示がされますので、行移モードで見やすい大きさの文字を読みつつ、固定モードのどこを読み上げているのか、参照もしやすいです。



正しい読み上げに、ルビもあります

UD-Bookは音声読み上げ機能を利用して、音声合成によって文章の読み上げを行うタイプの音声教材です。

ただし、UD-Bookでは音声読み上げ機能を使っていますが、熟語などの読み上げ方を個別に指定して、読み間違いが起こらないように工夫されています。

テキストにはルビも多数ふってあるため、ルビが必要な方にはうれしいですね。



③UD-Bookでできること

UD-Bookの機能として、下記の機能を活用することができます。


①テキストや図など画面の拡大

②音声読み上げ

③読み上げ速度の変更

④フォントの種類、文字サイズ、文字色、背景色の変更

⑤行間幅の変更

⑥ルビの表示のオン・オフ及びカタカナ・ひらがな切り替え機能

⑦本棚機能(ダウンロードした教科書を管理できます)

⑧アンダーラインなどの描き込み機能(固定モード)

⑨テキストのメモ機能(固定モード)

⑩見開き/単票表示切替機能


…などなど。今後、テキスト書き込みなど、書き込み機能も実装されるということで、授業中の内容のメモもできると便利になりますね。



④サンプルを試してみよう

UD-Bookを試してみたい!という方へのサンプルのご案内です。


製作元によるサンプル

下記リンク先よりサンプルをダウンロードしてお試しいただけます。


外部リンク:UD-Book教科書のサンプルページ



最終更新日:2025年10月1日紹介動画を更新しました。

更新日:2025年9月25日氏間先生のコメントを追加しました。

更新日:2025年4月14日(「UD-Book」および「UD-Book(文字・画像付き音声教材)」を「UD-Book教科書」と表記しました。「原本教科書に近いレイアウト表示」内の例の画像を、映像にさしかえました)

更新日:2022年4月1日(e-PatからUD-Bookへ仕様変更)

公開日:2022年3月17日