・Fさんは、活字をそのままの大きさでは読めない、活字を長時間集中して読むことができない、目で読んでも内容が分かりづらいといった困難さがあります。眼瞼下垂で乱視があるので、定期的に治療も受けています。
・中学校の進学時に知能検査を受けて、学びづらさについて指摘を受けましたが、特に助言はなく、中学校でも読み書きについては特に理解は得られませんでした。
・読みに関する困難さを抱えていると気づいたのは、高校に入ってから。1年生の時に、ルビがないと読めないため、教員に毎回聞きにいっていたところ、2年生になってから教員に読みに関する困難さの指摘を受け、気づくことができました。
以下、Fさんご本人と保護者のコメントからまとめさせていただきました。
・音声教材を利用する以前は、読めない漢字は、教員に聞きに行って、ルビを振っていました。
・音声教材は、高校の教員から勧めていただきました。それまでは他の音声教材等は使用したことはなかったです。
・教員から音声教材についてお話があった時は、読むのに難しさを感じていたので、読み上げ機能がいいなと思い、利用を始めました。
・通信制高等学校に入学してから、勉強にもパソコンを使用するようになり、調べ学習などにも活用できるようになったので、分からない単語も自分で調べられるようになりました。
・MacBookProを使用しています。学校では、GoogleクラスルームやGoogleフォームを活用して学習を進めています。
・音声教材は、現代文、英語会話、保健体育、政治経済・国語総合、数学Ⅰ・生物基礎・家庭総合・コミュニケーション英語を申請し、使用しています。学校で使用する全科目申請していますが、検定教科書でない教科書を使用している授業には対応していないので、そこは残念です。
・学校から音声教材を勧めていただいたこともあり、授業やテストの時も音声教材を利用しています。
・音声教材のファイル内で、キーワードや文章で検索ができて便利です。
・分からない単語などは、該当単語のテキストをコピペして、Yahooなどで調べています。上に出てきたものを見たり、MacBookの辞書機能で調べたりしています。
・分からない単語などは、該当単語のテキストをコピペして、Yahooなどで調べています。上に出てきたものを見たり、MacBookの辞書機能で調べたりしています。
・通信制高等学校なので、紙のプリント類はないです。Googleクラスルームで対応しています。
・音声教材にない教科書については、手元の教科書でなんとかやっています。
・テストの時はGoogleフォームを使用していますが、そこでも音声読み上げ機能は禁止されていないので、使用することもあります。
Fさんからのコメント:
・読めない漢字を先生に聞かないで、自分で調べて学習を進められるようになりました。
教員からのコメント:
・入学時は漢字に対して苦手意識もあったためか、特に国語の学習についてはあまり積極的ではなかったように思います。
・音声教材を使い始めてからは、国語の学習にも意欲的に取り組んでいることが増えました。漢字の読みはもちろんですが、ICTを活用することで単語の意味についても調べやすくなり、文章の内容自体を理解しやすくなったことも影響しているように感じます。
・まだはっきりと決まっていませんが、カフェやってみたいです。ミニ図書館を作って、地域貢献したいなと思ってます。学校で好きなことや将来の夢についてプレゼンできる場があって良かったです。
・スライム作りが好きで、手につかないスライムを開発しています!YouTubeチャンネルでも公開しています。
Fさんから
前より学習がやりやすくなり、効率よくすすめることができるようになりました。
教科書がパソコンにあるので、少し調子が悪くて休んでも、在宅時に学習できます。
Fさんの保護者からいただいた感想
教科書の申請は慣れなくて手間取ってしまいましたが、利用したことで本人が今まで以上にスムーズに学習に取り組んでいたように思います。特に漢字が読めなくて困っていたようだったので、助かりました。
周りの生徒さんにも認知が深まり、利用者が他にも増えたような話を聞いて嬉しかったです。
Fさんの学校の教員からいただいた感想
ご本人からもお話があったのではないかと思いますが、Fさんは入学当初からICTを使いたい気持ちを持っている生徒でした。
1年生時にいろいろな方法を試行錯誤しながら、学習は「調べて、意味が分かればできる」という体験を積み重ねていきました。
学習を続けていく中で本人が自分の力で学習に取り組めるようになりたいとの希望もあり、FさんにAccessReadingを紹介させていただきました。
1年生時にいろいろな方法を試行錯誤しながら、学習は「調べて、意味が分かればできる」という体験を積み重ねていきました。
以上のような経緯もあって学習へのモチベーションが高いことを踏まえ、学校では使い方の指導というよりも”使い方に困ったときにはどう調べたらよいか”という視点でかかわらせていただいております。
高校生ということもあり、卒業後にツールを1人で使いこなせるようになるためのサポートが中心です。
Fさんから、音声教材の利用を考えている後輩へのメッセージ!
漢字が読めない人や教科書が嫌いな人・友だちになれない人は、音声教材を使うと勉強がやりやすくなります。