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教員のみなさんへ

音声教材の利用や指導方法について

学校のC先生

学校のC先生:

担任をしている子が、なかなか学習が身につかず、個別の指導計画も作成して支援していますが、本人もどんどん自信をなくしているようで…。もっと効果的な学習方法はないかと悩んでいます。

キリカブック先生

キリカブック先生:

個別の指導計画作成にあたり、知的な能力だけでなく、読むことに関するアセスメントは行いましたか?

本人の知的能力だけでなく、学習に必要な読む・書くといった学習に必要な基礎スキルのアセスメントも、とても大事です。

学校のC先生

学校のC先生:

WISC-IVをとっていたので、十分かと思っていました…。確かに読むこと、書くことに困難さがあると、本人に能力があっても、学習についていきづらいですね。読むことが苦手な場合、繰り返し音読してもらえば身につきますか?

キリカブック先生

キリカブック先生:

読字障害や視覚障害などに類する、印刷物を読むことに関連する困難さがあった場合、ただの反復学習は時間の無駄です。内容理解に結びつくよう、指導法や教材の工夫を検討しましょう。

教科書の内容にアクセスしやすくなるよう、工夫された教材のひとつに、音声教材があります。児童生徒の困難さを把握した上で、ニーズに合わせた使い方ができるとよいでしょう。

キリカブック先生

キリカブック先生:

音声教材は、児童生徒の自立した学習を支援する教材でもあります。先生方から音声教材や機器の使い方を教え、児童生徒本人が学びたいことに自分でアクセスしていけるよう、指導していただきたいです。


音声教材について知ろう

学校の先生方より多く寄せられる、音声教材に関するハテナにまとめてお答えします。

下のリンクをクリックすることで、質問と回答にジャンプできます。


①読みの困難さは、どうしたら確認できますか?

②音声教材はどこで使えますか?

③音声教材ってどうやって使えますか?

④申し込みはどうしたらよいでしょう?

⑤音声教材は指導者が使ってもよいのでしょうか?

⑥機器やネットワークの都合で使用できないのですが…

⑦サンプルや体験会はありますか?



①読みの困難さは、どうしたら確認できますか?

読むことの困難さには、目で見ることの困難さ、形をとらえる力の困難さ、ページをめくるなどの動作の困難さなど、様々な個性があります。

そうした困難さを客観的に把握し、適切な支援を考えていく必要があります。

読むことの困難さは、いわゆる学力や知的能力とは異なるものです。そのため、よく実施されるWISC-IVのみでは、その困難さは測定できません。

読みの困難さを測定できる検査(アセスメント)として、KABC-IIやSTRAW-Rなどがあります。種類や受けられる場所については、下記リンクをご覧ください。

ただし、「これらのアセスメントを実施してからでないと音声教材の利用を認めることができない」という誤解はなさらないようにご注意ください。読みの困難さがあることが疑われる児童生徒に、例えば特別支援教育を担当する教員やコーディネーターが、音声教材のサンプルを活用するなどで文字の拡大や読み上げを試してみて、内容理解が助けられることがはっきりとわかれば、特別支援教育の観点から、音声教材の利用を考慮してください。また同様に、学習者用デジタル教科書にも、文字の拡大や読み上げなどの特別支援教育機能が備わっています。もし学校に学習者用デジタル教材があれば、音声教材のサンプルと並行して、児童生徒の内容理解が助けられるかどうかを確認したり、実際に学習を支援するツールとして利用されるとよいでしょう。


関連リンク:読むことの困難さについて



②音声教材はどこで使えますか?

ご家庭、学校、塾など、様々な学習場面でご利用いただけます。

音声教材は教科書の電子データになりますので、著作権で守られています。利用申し込みをした児童生徒本人以外は使用することができませんので、データの流出が起きないよう、管理をお願いいたします。



③音声教材ってどうやって使えますか?

音声教材のデータをお手持ちのパソコンやiPadにダウンロードしていただくことで、使用できます。

紙の教科書と同じ見た目の冊子にペンでタッチすると読めるタイプのものなどもありますので、児童生徒のニーズに合ったものを選べるとよいでしょう。


関連リンク:音声教材の種類について


音声教材は様々な活用方法があり、使用する機器やアプリにより、活用できる機能も異なります。

例えば、文字が見づらい児童生徒には、文字を拡大したり、色を変えて視認性を高めるといった使い方ができます。紙の教科書だと見え方の変更は難しいので、カスタマイズできるのが便利ですね。

機能の一部をご紹介していますので、あわせてご覧ください。


関連リンク:音声教材でできること



④申し込みはどうしたらよいでしょう?

各音声教材製作団体のウェブサイトから申し込みができます。

団体により、申請に必要な書類が異なりますので、詳細は直接各団体にお問い合わせください。

なお、音声教材は併用可能です。組み合わせて使用することもできますので、色々試してみましょう。



⑤音声教材は指導者が使ってもよいのでしょうか?

2020年12月より、音声教材を利用する児童生徒の指導者が、当該児童生徒の授業の教材研究や授業時の指導に利用するためにも申請可能になりました。

団体により申し込み方法など異なりますので、指導者の方の申し込みや利用については、各団体にご確認ください。



⑥機器やネットワークの都合で使用できないのですが…。

音声教材は、OS標準搭載のアプリ以外に、特別なアプリのインストールを必要とすることがあります。学校で利用できるパソコンやタブレットに、希望する音声教材のアプリがインストールされていない場合は、その地域の教育委員会のICTやネットワークを担当する部署に相談してみましょう。



⑦サンプルや体験会はありますか?

音声教材サンプルは、各音声教材製作団体が掲載しているものと、このサイトでも用意がございます。

詳細は下記リンクをご覧ください。


関連リンク:音声教材サンプルについて


体験会や説明会は、各音声教材製作団体で実施されているところもあります。

教職員向け研修会を実施している団体もありますので、各団体のウェブサイトをご確認ください。


関連リンク:リンク集(各団体へのリンクがあります)



最終更新日:2022年3月17日