「多様性」を理解していくために、子供が将来に向けて、いろんな学び方、楽しみ方、そして生き方があることに気付き、知っていく。そんな下地を、大人になる過程でふくらませ、育んでいきたい。低学年から仲間と共にコツコツと経験していくことで、交流や共同学習も充実しますし、できることから地道にやっていくことが大事。そうした取り組みから豊かさが生まれてくるのだと思います。
学校図書館に関わる方々の、特性のある児童生徒への関わり方が分からないというニーズに応え、学校司書向けに特別支援教育に関する研修を実施しました。学校司書の皆さんには、資質向上のための研修や連絡会もありますが、特別支援教育に関する研修はあまりありませんでした。特別な支援を要する児童・生徒への対応について、『気づく・わかる・やってみる・つなげる』を大切に、特別支援教育のあゆみ・今・これからにも触れ、発達障害の捉え方、子供たちが困っていることや苦労していることから支援を考えてみたり、具体的な事例からワークも行ったりしました。自校の学校司書にもこうした特別支援教育について話していくことができれば、知り合いの司書に広がっていくことも期待できます。やれるところからやっていくことが大切です。
知的障害の特別支援学級の児童も、図書室を使う時間を固定にし、毎週必ず図書室を使うことを習慣にしています。図書の貸し出しも自宅に持って帰ることも、OKにしています。
発達段階的に、「まだその内容は難しいかもしれないかな」と思うような本を借りる児童もいますが、まず借りることを楽しんでもらっています。その積み重ねが本に親しむきっかけにもなっていますので、そうした機会を増やすことが重要だと感じています。
2年生のせいかつの時間で多摩市立永山図書館へ行き、点字図書や録音図書など福祉サービスについて学び、セルフ貸出機の使い方ガイダンスなどを児童が教わってきました。
4年生では総合的な学習の時間に当事者をお招きして、日常生活の様子や、点字や手話、読書の仕方などを教えていただいています。高学年では、バリアフリーマップや視覚障害でも使いやすい定規(凸凹な定規)を作ってみます。低学年からの地道な積み重ねを通して、「2年生の時やったよなぁ」と振り返る児童もおり、低学年からの体験が活きていると感じています。
福祉体験は知的障害の特別支援学級の児童も参加しています。当事者は福祉の受け手となることが多いと思われますが、担い手にもなれることを伝えていくことが大切だと思っています。